【歌ってみた】MIX(ミックス)を依頼する時の注意点
Theas Musicです。
今回は誰かにMIXを頼むときの注意点をいくつか紹介していきます!
MIXって経験がものをいう世界なので初心者だとなかなか自分ではうまく行かないものです。「なら誰かに頼んだほうが早いよね!!」と思っているそこのアナタ!!
正解です!(自分でやるよりクオリティが高くなる確信があるならOK)
ただしお金も掛かるしやり取りがめんどくさい。更にはいろいろ知っておかないといけない共通のルールがあるため今回はそれをご説明します!
【まず知っておきたいこと:用語】
2MIX:各トラックをミックスした状態の音楽ファイルになります。(マスタリング前の状態)
オーディオミックスダウン:いわゆるオーディオデータに書き出しする作業の事です。
パラデータ:楽器毎のバラバラのデータを意味します。(例:パラデータちょうだい等)
サンプリングレート/ビット数:極めて重要!(※後ほど解説します)
WAVファイル:Win,Mac共通規格、無圧縮のオーディオファイル
【サンプリングレート、ビット数のお話】
サンプリングレートとビットレートの基本を知っておこう|DTM大作戦!初心者の為のDTM講座
DTMPANTRY様抜粋
基本的なことは上のブログを抜粋させていただきました。要はサンプリングレート/ビット数は数値が高いほど情報量が多いデータになります。すなわちどういうことかと言うと
数値が高いほどよりアナログに近い情報量を持っている
ということです。アナログからデジタルに変換する際、サンプリングレート/ビット数がアナログな音の情報を処理するときの物差しになるわけです。数値が高いほどより細かく測り、記録できるため必然的にデータ容量が大きくなります。
因みに一般的なCDのサンプリングレートは44.100kHz/ビット数は16bitです。
よくレコーディングで使うのは48kHz/24bitです。(最近は96kHz/24bitが主流だそうです)
【サンプリングレート/bit数が違うとどうなるか】
サンプリングレートとビット数は数値により、音が変化してしまいます。
(ピッチが高くなるor低くなる、テンポが速くなる/遅くなる)
これだと正確なミックスなんてできないですよね。。
まずはここをしっかりと理解しておくことが大切です。そして
『録音前にプロジェクトの設定画面でキチンと設定しておく』ことです。
(オススメは48kHz/24bitです。これ以上あげるとマシンパワーが必要になってきます。)
【まず知っておきたいこと:ミックスデータを渡す時のルール】
その1:プロジェクトデータで渡さない!
もし相手が同じDAWでそれでもいいよという場合以外は基本プロジェクトデータで渡してはいけません。なぜかというと自分の使用している環境と違うからです。
例えば同じCubaseを使っていたとしても自分がCubase10を使っていて相手が古いバージョン(Cubase9)だとファイルが開けません。
渡す時は素材をWAVファイルに一つずつ変換(パラデータ)にして渡してあげましょう。
その2:送るファイルは必ず【半角英数字】で!
これも重要ポイントです。分かっている人は元々のファイルに半角英数字をつけて作業をしますが、プロでない方のほとんどは半角英数字より全角文字を使うでしょう。
ですがここが落とし穴。それはWinとMacの仕様の違いにあります。
基本的にWin,Macもお互いの全角文字は認識しないようになっています。
例えばWinで『ドラム.wav』等のデータでMacに送るとしましょう。
そのデータは『爾;spzpgh.wav』のように文字化けしてしまいます。
文字化けしたデータは開けないため、送る前は注意しましょう。
例えば先ほどの例で例えると『ドラム.wav』は『drum.wav』というファイルにして送りましょう。半角英数字なら文字化けはしません。
その3:ファイルを送るときは一緒にデータの『サンプリングレート』、『ビット数』を書いて送りましょう。
これは相手への配慮です。サンプリングレート、ビット数がわからないと編集作業ができません。
送るときは一緒にメモデータを添えてフォルダ圧縮して送るか、
データに○○khz△△bitを書いて送りましょう
(例:vo_48_24.wav)
数値だけでも相手は分かるのでこれで十分です。
その4:パラデータを作る際の注意点
ミックスデータを渡す時、このデータをそのまま渡そうとしていませんか?
実はコレ!絶対やっちゃいけません!!
この音声ファイルをもしインポートしていったらどうなるかと言うと
こうなります!
これだとどのタイミングでどの音が鳴っているか分からなくなってしまいます。
パラデータは基本的に一つ一つ1小節目から書き出していきましょう!(頭出し)
要はタイミングを揃えて欲しい!ということですね。
きちんとしたデータはこうなります。
どうでしょう?これなら貼り付けた段階でタイミングもバッチリ合うのでミックスの作業が格段に楽になります。
その5:データは基本的にエフェクトを全て切った状態のオーディオファイルを送る
書き出しのデータにはエフェクトは基本的に掛けないようにしましょう。もしイメージがあるのなら別にデータを用意して『こういう感じにして欲しい』といえばOKです。
その6:オーディオデータはWAVファイルで送って
MP3なんかで送られた日にはたぶんMIXする人は殺意を覚えると思います。
要は圧縮されたデータは音質が悪いからです。キチンと録音したWAVファイルでデータを送ってあげてください。(カラオケ音源がMP3しかない場合は仕方ないので相談してください)
その7:ボーカルは基本的に1本化してください
1本化とはバラバラで録ったベストテイクを一つのトラックにまとめる(1本化)することを言います。
Aメロ、Bメロ、サビ毎のテイクをバラバラで送っていませんか?それは全て1本のオーディオファイルにしてしまいましょう。
ハモリがある曲も、パート毎にこの1本化を行いましょう。
その8:データは全てZipファイルにまとめる
これも重要ですね。MIXするデータはフォルダにまとめてzipファイルに圧縮して送ってください。その際はキチンと「半角英数字」のフォルダにして送ることも忘れずに!
最後に:MIXを依頼する前に
最後にMIXを依頼する前に注意点として『納得できるベストテイクで依頼する』ことをオススメします。
リズムがずれていたりピッチがかなりはずしていたりすると基本ミックスする人は言葉通りそのままミックスして返されます。
ピッチ修正もなかなか骨が折れる作業になるため、別途料金を請求される可能性があります。なるべくピッチとテンポをはずしていない納得できるテイクをまとめて送ってあげましょう。
以上、簡単にまとめてみました。もし追加で必要な項目を思い出したらその都度更新していきます。