【1万円~10万円以内】自分ならここから選ぶ!オススメのコンデンサーマイク
この記事は比較的安価(安い)オススメのコンデンサーマイクを紹介する記事です。
コンデンサーマイクの選び方
正直コンデンサーマイクは試せるところが少ない上に、どうしても抽象的なレビューになりがちなため選ぶのは非常に難しいです。
信憑性が薄いなら、構造も含めて検討してみると候補が絞れますよ。
コンデンサーマイクの選び方その1:ダイヤフラムの口径(大きさ)
あまり気にされたことがないかもしれませんが、マイクには【ダイヤフラム】という振動版がついています。
この大きさがまず、候補を選ぶ上で重要なポイントです。
AKG C214
例えばコチラ、AKGのエントリーマイク『C214』というモデルです。
真ん中に丸い物体があるのが分かりますでしょうか?これが【ダイヤフラム】になります。
ダイヤフラムの種類
ダイヤフラムには大きく2種類あります。『ラージダイヤフラム』か『スモールダイヤフラム』です。
ラージダイヤフラムの特徴としては『感度が高い』ことが挙げられます。
さらに『雑音に強い』のですが、実際に録れる周波数のレンジが狭いことが欠点です。
反対にスモールダイヤフラムは、『大きな音でもクリップ(音割れ)しにくいようになっています』。更に周波数レンジは広く録れるようになっています。
ですが感度が低いため、ゲインを上げなければならず、結果的にノイズまで増幅させてしまいます。
Audio-Technica AT2020
Audio-Technica AT2050
例えば Audio-Technicaの2機種で購入を検討しているとします。
私がもしオススメをするとしたら
声のみならAT2020
楽器も録りたいならAT2050をオススメします。
理由としては、AT2020のほうが、声の入力に対して強いからです。
『なぜ?』
それは、AT2020は(少し小さめですが)ラージサイズのダイヤフラムを、AT2050はスモールサイズのダイヤフラムを使用しているからです。
AT2020のほうが声に対してはゲインを稼ぎやすいからですね。AT2050より少なめのゲインでピークに達するので相対的なノイズは軽減されます。
AT2050はスモールタイプのため、2020と比べると、声を入れるときは若干ゲインを稼がないといけなくなり、相対的にノイズも上がっていきます。
ただし楽器は音も大きくなるため、2050の方が扱いやすくなります。
なので選ぶ基準として『ダイヤフラム』を見るというのは非常に友好的な手段なのです。
コンデンサーマイクの選び方その2:メーカー毎のキャラクターを知る
マイクは楽器と同じく、非常にキャラクター性に富んだ機材です。
ですが、メーカー毎に大まかなサウンドがあることをご存知でしょうか。一つ一つは違っていても、目指している方向性は大体合致します。
例えばちょっとビンテージ寄りのマイクにするのか、近年のデジタルレコーディングに特化したようなクリアなマイクにするのかだけでも大きく変わってきますので、一度気になったらメーカーのサイトやレビューを覗いてみるのもいいでしょう。
コンデンサーマイクの選び方その3:機能性を取るか、音質を取るか
コンデンサーマイクには大まかに言って2種類あると思っています。
それは『機能性』か『音質』です。
機能性というのは、指向性の切り替えやハイパスフィルター(低音カット)がついているもの。(AKG等)
利点としては録音段階で余分な低音を取り除けるということ。また、様々なレコーディングに対応できるということです。
指向性とは
マイクが集音する範囲の事を言います。
主なものとしては単一指向性、双指向性、無指向性等があります。
基本的に家で録音するときは単一指向性で録りますので覚えておきましょう。
一方で、こうしたツマミが一切ついていないタイプもあります。(AT2020等)
この場合は別でフィルターやイコライザーを使えるマイクプリを買うか録った後で加工します。
セルフノイズとは
マイク本体から発生しているノイズになります。
これは私の解釈ですが、一般的なホワイトノイズやハムノイズと違い、ギターの『オーバードライブ』に近いと思います。(ギターほど派手ではないが)
このセルフノイズが低いほど、味付けの少ない原音そのままの音が録れます。高いほどマイクから発生するノイズを纏うので少し太い音が録れます。
歌ってみたオススメマイク
マランツ MPM-1000
マランツMPM-1000は1万円以内で買えるコンデンサーマイクの中で破格の性能があります。ラージダイヤフラムなので声はしっかりと録れますので初めてのコンデンサーマイクにはいいと思います。
ただ付属のマイクケーブルは使わない方がいいので一緒にケーブル買ったほうがいいです。
MOGAMI、ベルデン、オヤイデ辺りのケーブルがオススメです。
ROAD NT-1A
1インチのラージダイヤフラムなのでボーカル録音に重宝します。ノイマンのU87を模した形だけに、録れる音も少し温かみがあります。
このマイクもケーブルを一緒に買ってあげた方がいいです。それだけで音の質感が変わります。
blue microphones baby bottle SL
無印babybottleにハイパスフィルターとパッドがついた新型モデル。以前のものより音が悪くなった気がするという評価を聞くことがチラホラありますが、非常に人気の高いモデルです。元々はbottleという50万円以上するマイクの安価モデルとして開発されたこのbabybottleは、サウンドに独特の温かみがあり、スローテンポの曲等は録った音をそのまま合わせやすいと思います。(無印のみ試聴したことあり)
木箱に入っているのもポイント高いです。ちょっと普通と違うマイクが欲しいと言う人にはいいのではないでしょうか。
sE ELECTRONICS sE2200
最近よく出てくる割と価格抑え目のメーカーです。(メーカーが中国資本だったかな?)
近代ポップス等、割とシンセサイザー寄りな楽曲には向いているモダンなサウンドが特徴です。ちょっとマイクのサイズが大きい。
クリアな音ではありますのでボカロ曲等を歌ったりする時はオススメのマイクです。
LEWITT LCT440 PURE
パッと聴いた感じだと本当にそっけないサウンド。だがそれがいい!
それがLEWITTの特徴です。元々AKGの技術開発をしていた方が立ち上げた新しいブランドです。
AKGの音に近い高音の伸びがありますが、セルフノイズがとにかく低い。エフェクターの掛かっていないギターみたいにそのままなサウンドです。
だいたい何にでも使えるし、後掛けのリバーブ等が掛けやすいのも評価が高いです。
また、マイクプリの影響も受けやすいです。
Aston microphones AST-SPIRIT(N)
ショックマウント、ポップガードがいらないというなんとも変わったマイク。
元々sE Electronicsで働いていた人が立ち上げたメーカーで、見た目にちょっと面影があります。
ショックマウント、ポップガードがいらない理由としては、メッシュのガードに覆われているという事と、ショックマウントの機構が内部に入っているからです。
SPIRITはラージダイヤフラムを採用し、しっかりと欲しいところだけを録ってくれます。ちょっと高いですが、タンブル加工を施した頑丈な素材をボディに使っているので初心者にはオススメです。
(旧パッケージ品があるならそちらのほうがオススメです。何より安いし性能自体は変わりません)
audio-technica AT4040
">30000円出せるならオススメとしてAT4040があります。AT2020の上位モデルで、2020よりは原音がハッキリと録れますし、レンジも広いです。
audio-technicaは日本のメーカーだけあって日本人にとっては一番フラットに聴こえやすいのではないかと思います。
audio-technica AT4050
"> 70000円を越えますが、AT2050の上位機種という位置づけのこのマイク。スモールダイヤフラムですが、めちゃめちゃクリアに録れます。
安めのマイクとは音が全然違うので、試す機会があれば是非試してもらいたい一本です。
最後に
コンデンサーマイクだけではないのですが、人それぞれ感じ方が違いますので聴いた感想も千差万別です。このマイクは悪い!と言う人もいればいい!という方もいらっしゃいますので、このブログだけでなく、いろんな方のレビュー等を見ながらしっかりと選びましょう。