最近よくあるパッシブラジエーター付きのモニタースピーカーについて

こんにちは。Theas Musicです。

 

最近よくある『パッシブラジエーター付き』のモニタースピーカーってどうなの?というお話です。

 

そもそもモニタースピーカーの構造について

私自身聴き専のため細かい構造のお話はあまりできませんが基本宅録で使うようなモニタースピーカーっていわゆる『バスレフ』構造が主流です。

 

バスレフとは?

www.phileweb.com

構造についてのお話はこちらのサイトで説明されています。

 

簡単に説明するとモニタースピーカーに空気穴を空ける方式です。

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YAMAHA MSP5:前面に二つのバスレフポートが付いている)

 

なぜモニタースピーカーにバスレフ方式が多いかというとそれは『スピーカー自体が大きくない』からですね。

小さいコーンだとそもそも豊かな低音が再生されないため、対策としてバスレフポート
(空気穴)を空けて低音を補完しているのです。

 

ただ個人的にはこの低音は擬似的に作り出している言わばまがい物の低音といった感じがします。

 

でも一概にバスレフ方式が悪いわけでもないんです。(個人的にはNEUMANNやADAM AUDIOとか音いいですしね。。)

 

パッシブラジエーターって?

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(Focal SHAPE 40:左右にパッシブラジエーターが2つ付いている)

密閉型(バスレフポートなし)のスピーカーにウーファーコーンのようなものを取り付けたタイプです。通常アンプと直結しているウーファー以外に前後左右どこかしらにこのコーンを追加で取り付けて低音の増強を行うタイプです。

最近良く見るパッシブラジエータータイプの代表モデルとしてはFocal ShapeシリーズやEVE AUDIO SC203等が挙げられます。

個人的な意見ですが、バスレフよりはこちらのほうが自然な低音とダイナミクスを感じられるようになっているなーと思います。

 

どちらがいいか?

ここはなかなか判断が難しいのですがやはり一長一短、どちらにもメリット、デメリットがあります。

パッシブラジエーター付きのものはそもそも置き場所がバスレフタイプより苦労しますがより自然なスピーカーの音を重視するならパッシブラジエーターのほうが良かったり。。悩むところです。

ここは自分がやりたいジャンルをしっかりと認識し、自分が求めている帯域がしっかり鳴っているかで判断するのがいいと思います。

理想を言うならパッシブラジエーターのスピーカーとバスレフのスピーカーを二つ持っているのがいいのかなと思います。(一般のユーザーにはなかなか厳しい・・)

 

オススメパッシブラジエーターのスピーカー

Focal SHAPEシリーズ

発売してから瞬く間に人気のシリーズとなったフランスのメーカー、Focalです。

ウーファーコーンはオーディオスピーカーARIAシリーズと同等のものを採用(Focalで16万円くらいするオーディオスピーカーです。)

左右のパッシブラジエーターを搭載することにより、通常のモニタースピーカーでは体験できない豊かな低音が一番小さな4インチでも感じることができます。

更に音の分離、解像度がすこぶる高く、同価格帯では絶対に体感できないような非常にゆったりとしたサウンドがでるところも評価が高い。

通常のモニタースピーカーよりもリスニングポイントが広いのも魅力です。

また、下にはインシュレーターの代わりとなるネジ式の足があり、高さや角度も調節可能です。

背面部にはハイパスフィルターやツイーター、ウーファー出力の調節もついています。ツマミも回しやすいため楽に音を調節できます。

デメリット

デメリットはボリュームノブがないことと左右に物を置けないことです。。更に自動スリープの機能は切ることができません。

ボリュームは基本的に全出力で開放されているためオーディオインターフェースから音を送るときは注意しましょう。

 

reProducer epic5

 

こちらはNAMM SHOW 2019で発表された底にパッシブラジエーターがついたタイプです。非常にモニターとして優れたサウンドのためミックスが捗ります。

オススメポイントはスピーカー用にハードケースが付いている点。傷つけることなく運べるのでもし手放すときや引越しの時は大変便利です。(でかいんですけどね)

底にパッシブラジエーターがあるので専用のスパイクを取り付けて配置します。

Focalはアナログアンプで音を鳴らしますがこちらはデジタルアンプ。非常にしまった音と伸びる低音がなんともいえない。後ろでツイーター、ウーファーの出力調整をするとさらに音が伸びるようになります。

デメリット

そもそもパワーが低いです。ボリュームを完全に上げてもそれなりの音量しかでません。小さな音でもミックスしやすくなっていると言えばデメリットに聞こえないかも。サイズは大きめですが比較的小さなお部屋でこそ真価を発揮するスピーカーだと思いました。

 

モニタースピーカーはほかの機材よりは若干高くなる傾向がありますがいい物ほど再生する音の次元が違うので少し大変ですががんばって手に入れて欲しいと思います。