【2019年版】DTMオススメソフト音源の話

Theas Musicです。

今回は、ソフト音源(プラグイン)のお話をしていきたいと思います。

【ソフト音源(シンセ)とは】

DAW上で動かす楽器のソフト(音源)のことを言います。昔はハード音源が主流でしたが、今は技術力が進化し、ソフト化されています。

DAW内にもいくつか音源は入っているのですが、やっぱり音源だけに特化して作っているメーカーには敵わないのが現実です。

 

【プログラム名称】

VST(ブイエスティー:1番ポピュラーな方式。幅広く使用されている。(cubase.studio one.FL studio.LIVE.reaper)

AU(Audio Unit/オーディオユニット):Logic限定の方式

AAX(エーエーエックス):protools限定の使用

RTAS(アルタス):protools10までの方式(現在は使わない)

 

ここは覚えておきましょう。もしかしたら自分の環境で使用できない可能性があります。

(特に無料の音源)

【音源の方式】

PCM音源

デジタル録音した音を再生する方式

(通称:サンプリング音源)

物理モデリング音源

楽器の音をPCで計算して再現し、鳴らす方式

 

どちらもメリット、デメリットがあります。

 

PCM音源

メリット:音がいい(高サンプリングレートで録音した生の音だから)

デメリット:どうしても大容量のデータになる+立ち上げてる間は常に読み込みをしているため動作が重くなる。

 

物理モデリング音源

メリット:容量が非常に軽い(50MBくらい)

デメリット:サンプリング音源に比べ、サウンドのクオリティは若干低い

 

ことが挙げられます。

 

物理モデリング音源はまだまだ数は少ないですが、今後どんどん増えていくでしょう。

 

【マルチ音源とは?】

基本として単発の音源とマルチ音源というものがあります。

マルチ音源とは一つのソフトから別々の音が出せる音源になります。

特徴として、色んな楽器が入っていること。

そして、16個のMIDIトラックに別々の音を再生させることができます。

こうすることで、16個別々にプラグインを立ち上げるより処理を軽くすることが可能です。

ただ難点として、単発の音源よりクオリティが下がることです。

臨機応変に使い分けることが重要になります。

 

【最初はどの音源を買えばいいの?】

私がオススメする方法として2パターンあります。

1:リズム帯を先に揃える(エレキベース、ドラム音源)

2:マルチ音源を買う

 

です。

1の理由は、リズム帯の音が変わるだけでクオリティが格段に上がるからです。

2の理由は、とりあえず全体の音源クオリティを底上げして、それでも足りないものがあれば買い足していきます。

 

ただし個人的にはエレキベース、アコースティックベース、生ドラムは最優先で購入したほうがいいので1を勧めます。

楽曲制作なら、ミックス用のプラグインは後回しにして問題ありません。

 

【基本的に生楽器は有料の方が音が格段にいい】

生楽器とはいわゆるシンセサイザーシーケンサーを除く機械以外の楽器全体のことをいいます。(エレキギターエレキベースも生楽器)

 

これらの音は演奏者の癖などがサウンドに反映されやすく、細かいニュアンスも必要なものです。

通常、DAW付属の音源は細かいニュアンスを再現しきれないのです。(昔の人は打ち込みの技術でカバーしていましたが、最近はそんなことをしなくても手軽にいい音を鳴らすことができるようになりました)

シンセサイザーは以外と付属の音源でなんとかなる可能性が高いですが、定番のドラムマシンが入っていないDAWもあります。

 

【低スペックの方向けオススメ音源】

物理モデリング音源方式と少容量のサンプリング音源方式を使い分けることをオススメします。

ベース音源:IK Multimedia MODO BASS

 

BASSはベース音源初の物理モデリング音源です。エレキベースオンリーです。(シンセベースは入っていません)音源の中でベースアンプやエフェクターを通した音作りができますし、ピッキングの位置やスラップ、指弾きまで調整できます。

(Musicmanやバイオリンベース、リッケンバッカーのベース等も入っているのは面白い)
 
しっかりとニュアンスは出ていますし、DAW付属のものよりは格段にレベルアップできます。
ただやっぱり本物かと言われるとうーん?となるので、この音源はキチンと中のエフェクターを使って音作りをしてあげましょう。(特にプリアンプ、コンプレッサー)それだけでかなり音が変わります。
 
ピアノ音源:Modartt Pianoteq6

"> 私にとって最高のピアノ音源といえばこのPianoteqです。3からずっと愛用していますが、動作が笑ってしまうくらい軽いです!音もDAW付属のものより格段にいいですし、ちょっとピアノで遊びたいときにも向いています。購入時の注意点として、最初はアコースティックピアノエレクトリックピアノ、あとはチェンバロ系だったかな?3種類からプリセットを選んで使用。選んだもの以外は有料となります。

全部使えないのかよ!と思う方もいらっしゃいますが、このPianoteqは、無料のパッチがいくつかあり、バージョンがあがるたびにもらえちゃいます。それをドラッグ&ドロップで入れてあげるとずっと使えるのです。しかも有料のパッチは20分間だけなら音がでるのでその間に書き出ししちゃえば問題なしです。
(また音源立ち上げなおせばいいし)更にチューニング(440Hz基準)をめちゃめちゃ低くしてバロックピッチ等に変更可能。ピアノだけで作るならこんな面白いこともできちゃうのです。
 
ドラム音源:Toontrack EZ drummer or XLN Audio Addictive drums2
 

EZ drummer2は安いしそんなに動作が重くない、且つ生っぽいドラムサウンドが出せる音源です。

MIDIのパターンもあるのでドラムが苦手な人も安心して使用することができます。
ただそのままの音はほんとに生っぽいので、コンプレッサーやアンビエントマイクの調整で音作りをしっかりしていきましょう。

一時期非常に話題になった音源、Addictivedrums。まるでシンセサイザーをいじるかのようなレイアウト。非常にパンチのあるキック、スネア、ハイハットは非常にロック向けではあります。

サウンドに埋もれることがないので初心者にはオススメの音源となっています。
こちらもMIDIパターンがあり、ジャンルわけもされています。あらかじめプリセットが決まっているものと、好きなジャンル、パターンを選べるタイプがありますので購入時はご注意を。

【高スペックの方向けオススメ音源】

ベース音源:Spectrasonics Trilian

"> ベース音源の王者といえば間違いなくこのTrilianでしょう。とりあえず言いたいのは『ホンモノ』のサウンドであるということ。Fenderジャズベースなんてもう明らかに本物です。
ソフト内でエフェクターを掛けることもできますが、正直いるか?と思うくらい図太いサウンドが鳴ります。下手なベースを録音するより音がいい分性質が悪いですね(褒め言葉です)
そしてTrilianは何といってもアコースティックベース、シンセベースも完備しているということ。
50GB以上の容量になるため、動作は重いですが是非ともこれは買って欲しい。正直最強です。
 
ピアノ音源:Spectrasonics Keyscape/Synthogy Ivory
 

三種の神器:Spectrasonicsからでた比較的新しいピアノ音源。(去年の秋だったかな?)当初は期待させといてピアノ音源かよ~と思っていましたがサウンドを聴いて180度評価が変わったのを覚えています。

これでSpectrasonicsは名実ともに音源四天王になったと思っています。
エレクトリックピアノ、Toypiano(おもちゃのピアノ)が特にお気に入りです。たぶんこれらの音源の中で一番図太く、そして生生しいサウンドです。今までのピアノ音源はスピーカーで聴いた時どこかスカスカな印象を受けていました。ですがこのKeyscapeはまず1音鳴らしただけで引き込まれるくらいの厚みがあります。更に打鍵を叩いたときの音やペダルを踏んだ音のボリュームまで調整できるというなんともオタクな仕様。頭が上がりません。(後はRolandYAMAHAの名機、当時のサウンドを知っている人ならまさにそのまんまじゃん!と言わしめるくらいのサウンドです)

クオリティの高いピアノ音源といえば昔から人気が高いのはこのIvoryです。(当時はPCのスペックが追いついていないせいで落ちる落ちる・・)正直苦手な音源ではありました。

ですが今はPCの性能が上がり、ようやく日の目を見始めています。(ただKeyscapeが圧倒的過ぎてちょっと霞んでるところが悲しい・・)
IvoryとKeyscapeの住み分けとして、こちらはアコースティックピアノ専門の音源になります。
クラシックでよく使う定番のピアノの音(うん千万円)のピアノの音が使えるというというところが魅力的です。
(KeyscapeはYAMAHA-C7のピアノしか使えないので)
アコースティックピアノ主体の方はこのIvoryのほうがオススメです。高級ピアノ独特の倍音の鳴り方等はやはりこちらの方が上手ですね。
いくつかバンドルがあるのでご注意ください。(オススメはGrand Pianosです)
ドラム音源:FXpansion BFD3/Toontrack Superior Drummer3

Ivoryと並び、昔から重いと評判?のBFD。素材の音がめちゃくちゃいいです。ほんとに生のドラムサウンドとして定評があります。ただ少々レイアウトが使いづらいのと音作りがちょっと難しい、上級者向けのドラム音源になります。

高解像度のサンプル音源、個人的にはタムとシンバルの音が非常に生々しく、扱いやすいと感じました。
これとTrilianとギターさえあれば3ピースバンドは間違いなく完成します。
 

プロの編曲家やドラマーに好まれている音源としてはこのSUPERIOR DRUMMER3が挙げられます。

容量はドラムだけで200GBを越えるというモンスター級のドラム音源です。
見やすいレイアウトが非常に高感度が高い、更に音源内で音を重ねたりもできますし、ドラムに対するこだわりが強すぎるのがこのSUPERIOR DRUMMER3です。
ただこのご時勢にサンプルの音が44.1kHzというところがマイナスポイント。ですがそれを犠牲にしてでも徹底して手数を増やしているというところがポイントです。仕事で使う人にはオススメです。
 

マルチ音源、バンドル:Native Instruments/KOMPLETE12

 

とりあえず全体的にクオリティアップを図りたいならこのKOMPLETE12がオススメです。

無印の12は220GB以上、ULTIMATEに至っては600GB以上と、非常にボリュームのあるバンドル製品です。
基本的にはシンセサイザーの音源やプラグインが多いのですが、KONTAKTと呼ばれるマルチ音源用に作られたものが多いです。アコースティック、EDM、オーケストラ、民族調等、これでもか!と詰め込んだ音源集になっています。とりあえず買っておいて損はしないです!

【個人的に紹介したいメーカー】

UVI(ユーブイアイ)
 

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最近雑誌等でも取り上げられているこちらのメーカー。
そのどれもが(価格が)安く、容量も少なめ、更にサンプルの音も聴いた限り申し分のないクオリティを誇ります。
私はiOSアプリのBeathawkというものを使っていますが音がかなり良いです。
特にオーケストラ音源が安すぎてビックリします。容量もあまりかからないので低スペックの方は是非試してみてください。
 
以上、ソフト音源のお話でした。